ダイヤモンドの適正価格~ダイヤモンドの流通経路~

買い物をする際、買いなれた商品の場合はおおよその価格が想像できて、それに対して感覚的に高いか安いかを判断できます。ただ何年かに一度、自分へのご褒美に買うジュエリーであったり、ましてや初めてのプロポーズで買おうとしている婚約指輪だったらどうでしょう。パッと見て気に入ったダイヤの指輪に10万円の値札。その価格を納得できるかどうか、あなたはどのように判断しますか?

そもそもダイヤモンドに「 適正価格 」ってあるの?

結論、ダイヤモンドには生活必需品のようなはっきりとした 適正価格 は存在しません。

同じようなスペックのダイヤの指輪でも、デパートで販売されているもの、または町の宝石店やネットの巨大モールで販売されているもの、そこにはそれなりの価格差が生じます。 もちろん高級感のある店舗を構えて販売するのと、ネットで経費を掛けずに販売するのでは、価格に開きが出ることは容易に想像できます。

販売価格が決まるまで

ではいったいどのように販売価格がきめられるのか。

ダイヤモンドの価格には、そのダイヤモンドがどのような経路を辿ってきたのかが大きく影響します。

世界各国で採掘されたダイヤモンドの原石の多くは、インドやベルギー、イスラエルなどに集められ、そこでキレイに研磨されて日本国内に輸入されます。

この研磨されたダイヤモンドには、業者間での国際的な取引価格の指標が存在します。

多くのダイヤモンド輸入業者は、その指標を元に自分たちが他者よりもどれほど安く仕入れられるかを競い合って輸入します。ただどんなに頑張っても、そこで何割もの価格差はつきません。

それではいったいどの段階で販売価格に大きな影響が出るのか。それは輸入された後の国内での経路です。

通常輸入されたダイヤモンドは、いくつかの工程を経てお客様のお手元に届きます。

ダイヤモンド輸入業者、メーカー、大卸業者、小卸業者、小売店などが存在し、どこをどのように経由するかは出来上がる商品やブランドによって様々です。

もちろんそれぞれの業者に渡るたびに、手数料や工賃などの利益が上乗せされます。

ブランド品の場合はある程度流通経路が決まっており、そこで発生するコストを踏まえ、一定の販売価格が決められています。

ですが一般的な商品の場合、様々な流通経路があり、それに応じてその都度上乗せされてきた金額も変わってきます。

さらに最終的に販売を行う小売店やネットショップにおいても、販売に掛ける経費によって販売額を調整する必要あります。

結果、A社とB社で同じような商品を販売しても、販売価格に大きな差が生じてしまいます。

そのため、販売する側には同業他社の動向を気にしたり、いかに原価を抑えるかなどの企業努力が必要になってきます。

自分が満足できるお買い物方法を選ぶ

大切なことは、商品を購入されるお客様にとって、何がご自身の満足度に繋がるかです。
すなわち「自分が納得できる価格= 適正価格 」と言えるでしょう。

ダイヤモンドの指輪を買うという行為にについて、自分が欲しいものを手に入れることへの満足感はもちろんですが、それを高級なブティックで購入し優雅なひと時を楽しみたい方もいれば、テレビショッピングやネットでどれだけ安く買えたかに満足感を得る方もいるでしょう。