ハートアンドキューピッドの価値って一般的に知られてる?
婚約指輪について調べると必ず出てくるのが「ハートアンドキューピッド」です。ブライダルジュエリーショップで接客を受けると、はなから「ハートアンドキューピッド」を知っていることを前提に話が始まって、お客さん側もつい知っているふりをしてそのまま話を聞いてしまうなんてことがあるようです。今回はこの「ハートアンドキューピッド」の認知度についてのお話です。
「ハートアンドキューピッド」って知ってます?
前述の通り、ブライダルジュエリー業界では当たり前に使われている「ハートアンドキューピッド」ですが、世間一般での認知度はどうでしょうか。
私自身も年間に100件近い婚約指輪の接客をさせていただきますが、その際はまず最初にダイヤモンドの評価方法の説明をいたします。いわゆる「4C」の説明です。
ここで「『ハートアンドキューピッド』って聞いたことありますが?」と伺うと、女性は半々くらい、男性はほとんどが「No」です。一部「事前に調べたらなんか見ました」という方もいらっしゃいますが。

そもそも「ハートアンドキューピッド(H&C)」とは、カットの精度が高いダイヤモンドに現れる光学模様のことであり、上部から矢(アロー)、下部からハートが見える現象のことを指します。詳しくは以下の記事をご参照ください。
「ハートアンドキューピッド」にはどんなメリットがある?
購入者にとってのメリット
単純に実物を見て感動する
ジュエリーのお仕事でもされていない限り、日常的にダイヤモンドをじっくり眺める機会のあるかたは稀だと思います。日頃見慣れないダイヤモンドを見るだけでも心が躍る方が多いと思いますが、さらに専用のスコープでダイヤモンドを覗いて「ハートアンドキューピッド」の模様が見られたときは感動ものです。
ワンランク上の特別感
昨今の婚約指輪市場ではカット品質のよいものがラインナップされることが多くなりました。一般的にエクセレントカットが婚約指輪用のダイヤモンドのスタンダードになっていますが、その中でも「ハートアンドキューピッド」や「トリプルエクセレント」の評価のついたものは至高の輝きを放ちます。そんな高品質なものをプロポーズで渡せたり、いただけたりすることに特別感を感じる方が多いでしょう。
品質の良いダイヤモンドを選ぶ際の指標になる
知識のない状態で適切な品質のダイヤモンドを選ぶことは、なかなかの難題です。一般的にダイヤモンドは「4C」と呼ばれるグレーディング指標によって評価されますが、「ハートアンドキューピッド」の見えるダイヤモンドは少なくとも「カット」の評価について高品質である証明になるでしょう。
「4C」についての詳しい説明はこちら
販売者側のメリット
差別化
ダイヤモンドには丸い形のものだけでなく、ハート型、涙型(ペアシェイプ)、角型(エメラルドカット・プリンセスカット)など様々な形状があります。そんな中でやなり一番人気があるのは丸形(ラウンド)です。実際に世の中に流通している丸形のダイヤモンドのほとんどは「ラウンドブリリアントカット」という57面体の形をしています。 そのため丸形のダイヤモンドは形状的な個性を出すことは難しいですが、「ハートアンドキューピッド」は差別化を図ることができる格好の称号と言えます。

語れる
販売現場にとって「語れるアイテム」というのはとてもありがたい存在です。特に「4C」という決まった評価基準が出来上がってしまっているダイヤモンドというアイテムにおいて、さらにアピールできるポイントが増えることは販売側にとって心強さすら感じます。しかも「ハート」や「キューピッド」というワードがブライダル市場と親和性の高いことも魅力を後押ししていると言えます。
結局「ハートアンドキューピッド」を選ぶべきなのか?
結論から申しますと、婚約指輪のダイヤモンドにとって「ハートアンドキューピッド」は必ずしも必要ではありません。ダイヤモンドを評価する様々な指標の一つとして「付いていると魅力が増す」程度に捉えていただくと良いでしょう。
現在の婚約指輪市場で「カット」については「エクセレントカット」がスタンダードであるとご説明しました。
実際にはエクセレントとひとえに言いましても
・普通の「エクセレント」なのか、「トリプルエクセレント」なのか
・「ハートアンドキューピッド」のが付くのか付かないのか
それによって下記のような組み合わせが存在します。
・エクセレント(EX)
・エクセレント・ハートアンドキューピッド(EX H&C)
・トリプルエクセレント(3EX)
・トリプルエクセレント・ハートアンドキューピッド(3EX H&C)

「ハートアンドキューピッド」は高品質なカットのダイヤモンドに可能性が高い現象ですが、ダイヤモンドの輝きの本質という意味ではむしろ「トリプルエクセレント(3EX)」に重きを置くべきかと思います。そのうえで「せっかくならハートアンドキューピッドまで付いているものを」と選択肢を絞るのが合理的な思考の順序かもしれません。
まとめ
「ハートアンドキューピッド」はブライダルジュエリー業界では常識とされる言葉ですが、一般の認知度はそれほど高くないようです。この光学現象は、高品質なカットを表す指標の一つとして、特別感や選びやすさを持たらせます。
しかし、必ずしも「ハートアンドキューピッド」が必須なわけではなく、ダイヤモンドの本質としては「トリプルエクセレント (3EX)」の方が重要です。その上で「どうせなら」と、一歩グレードが高いダイヤモンドを選ぶのは理にかなった考え方です。
結論として、「ハートアンドキューピッド」は一つのポイントですが、最も重視すべきは「ダイヤモンドの輝き」であり、それを実現するだめに「3EX」や「EX H&C」のランクが一つの選択肢となるのです。
ここまでオススメしたからにはもちろん、弊社Diamond Showcaseでは、婚約指輪用のメインのダイヤモンドはすべて「3EX」にてご用意しております。またご希望によっては「ハートアンドキューピッド」の指定もお受けいたします。高品質なダイヤモンドの指輪をリーズナブルに購入したい方はぜひDiamond Showcaseのメインサイトにお越しください。
また、公式LINEもございますのでどうぞお気軽にご相談ください。